■経営者に求められるものは、器の大きさです!
いつの時代でも事業を行うということは、常にリスクを伴います。
ですから、その組織のトップは、事業におけるかじ取りを担うわけですから、状況判断が的確にできる人でなければなりません。
ところが、現実には、組織のトップである経営者が個人的な感情を爆発させることで、そのかじ取りがうまく機能しなくなるケースが多々見られます。
実際に経験した事例をご紹介します。
1.逆ギレする女性経営者
この女性は、やたらとプライドが高く、営業所の所長や事務職員との間で軋轢を生じていました。
あるとき、事務所内の金庫から重要書類が盗難されるという事件が勃発しました。
金庫の暗証番号もしくはカギを預かる人といえば、名探偵でなくてもある程度想像がつくように身内の犯行です。
それが誰かは特定できていませんが、職場内にそのような反乱分子を抱えているという事実があることにいら立ちを隠せないようで、当方のような外部の者に対して、逆ギレしてきたことがあります。
夜中に電話をかけてくる等の常軌を逸した行動をしてきましたので、この方とは、その後、一切関わることはありません。
2.過去の行為をひた隠した経営者
産業廃棄物収集運搬業を行う経営者から、許可申請の依頼を受けました。
ヒアリングの際に、過去5年間に禁固以上の刑罰を受けたことがないか確認したところ、ないと回答がありました。
そこで、書類を作成し、申請を行いましたが、不許可となりました。
どうやら、この経営者が過去に暴行事件を起こしていたという事実が判明しました。
そのことを問い詰めたところ、「お前が悪い」と逆ギレし、話し合いになりませんでした。
後日判明したことは、この経営者は、あちこちで裁判沙汰になる問題ばかり起こしているトラブルメーカーでした。
3.請求代金が気に入らない経営者
個人事業から法人成りして会社を設立したばかりの経営者より、許可申請の依頼を受けました。
事前に見積もりを出しておきました。
書類作成から手続きの代行まで終わったので、請求書を送ったところ、電話がかかってきました。
「なんだ、この請求書は!ふざけるな!」と逆ギレしてきました。
端数を削るように言われましたが、こちらは、そんなことをお構いなしで請求したことに腹を立てたわけです。
仕方なく、端数を削り請求書を送りました。
代金こそ払ってもらいましたが、その後はプッツリと縁が切れました。
以上のように、逆ギレする経営者とは、器の小さい者のことであるといえます。
己の器が小さすぎるが故、許容範囲が狭く、すぐにブチ切れてしまうわけです。
それだと、家族や従業員はたまったものではありません。
明らかに嫌悪感を抱いている従業員もいました。
しかも、こういう輩は聞く耳をまったく持たないのです。
ですから、話し合いをしても、平行線で終わってしまいます。
経営者は、器の大きな人物でないと、かじ取りは難しいです。
ですから、まずは、己の器を大きくするための努力や修行を積んでくるのが、理想的です。
経営者は孤独ではありますが、良き参謀やアドバイザーを持つことで、経営が安泰となります。
経営者は難しいかじ取りを行うこともありますから、そんなときには、ぜひとも良きアドバイザーを見つけて、相談されるのが賢明な道であるといえます。