■家族だけで生きていくことはできません!
東日本大震災以降、「家族の絆」が強調されています。
家族愛が強まることはとても結構なことです。
でも、それが度を越すと、不都合なことが起こりえます。
例えば、自分の子がよその子に叩かれたとすると、それが仇となり、その子を叩いてもいいということになります。
つまりは、家族愛が強すぎると家族以外の他人を排除することにつながります。
家族以外は全員が敵であるということなのです。
本当に愚かなことです。
実際に家族愛がとても強い家族を見ました。
母親と子3人が同居しています。
3人の子は就職したものの、すぐに退職し、転職活動もせずに、そのままひきこもりとニートになりました。
当然、結婚もできません。
就職や転職で失敗したとしても、再起を図るべきにも関わらず、むしろ何もせずに親が匿っている状態です。。
この家族は、家族愛が強いというよりは、お互いに傷口をなめあって生きているだけでした。
そのようなことをしていても何の意味もありません。
この家族は、母親が要介護状態となってから地獄が始まりました。
ひきこもりのほうは、介護に耐え切れず、家を出ていき、自死しました。
ニートのほうは、介護生活で疲れ切り、生活資金も使い果てた挙句、急死しました。
残された子が介護をしましたが、母親とともに孤独死を迎えました。
家族愛が強くても、介護という困難が押し寄せたら、もろくも崩れ去りました。
愛とは曖昧で実にいい加減なものです。
愛のために大きな罪を犯すことにもなります。
要するに、家族愛から、争いが起きてくるということが見えてくるわけですから。
だからこそ家族愛が強すぎるということは、むしろダメなことなのです。
本当に家族を思うなら、むしろ、家族を外へ出して、修行させるなりして、自己を磨くことをさせるべきです。
「人というのは他者との交流で磨かれる」
これが人生の本質ですね。
家族思いもほどほどにしないといけません。