■一人では生きていけない人にとっての生き方とは
世の中には、いろいろなタイプの人がいます。
中でも、こういうタイプもいるのだなと思った人がいます。
それは、ひとり暮らしができない人です。
ひとり暮らしができないといっても、ここでは、病気や障がいのある方を除きます。
具体的な事例では、九州出身の40代の女性の相談でした。
この方は、仕事のために10代から上京してきたわけですが、いまだにひとり暮らしをしたことがないと言っていました。
それでは、誰と暮らしているのかと聞くと、上京し始めた頃は、会社の寮に入り、集団生活をしていたそうで、その後、同性のルームメイトと一緒に生活しているとの回答でした。
この方は、ずっと独身ですが、なぜ、ひとり暮らしをしないのかと尋ねてみました。
その回答は、極度の寂しがり屋だということでした。
寂しい気持ちもわからないわけではありませんが、年齢も重ねているわけですから、ひとりで暮らせないということは、どういうことなのだろうかと思いました。
もちろん、極度の寂しがり屋だからといっても、病気ではないものの、精神面が弱いのかと思います。
結婚されていれば、状況も変わったのでしょうが、残念ながら縁がなかったそうです。
この方の場合、このまま生活していければ、問題ないのかもしれませんが、ルームメイトもずっと同じ方がいるわけではありません。
まだ若い方のようですから、転職や結婚で離れていく可能性は大です。
どうしてもひとりで暮らせないならば、シェアハウスに入ることも検討の余地があると思います。
シェアハウスも個室になるので、それが無理ならば、ルームシェアで暮らす方法もあります。
ルームシェアとは、赤の他人と戸建てやマンション、アパート等で一緒に住むことです。
昔風に言えば、長屋のことです。
他人と一緒に住むことに嫌悪感を持つ方も多いですが、上記のような相談者の場合は、このルームシェアをしながら、生活していくのがベストな方法であると思います。
そうすれば、孤独感に陥ることもなく、安心して暮らしていけます。
また、老後に介護が必要となった場合は、グループホームや老人ホーム、特別養護老人ホームに入所すれば、必然的にルームシェアとなります。
これから、超単身社会となりますが、ひとりで暮らすことができない方は、ルームシェアをする、あるいは介護保険のサービスを活用しながら生活する道があるわけですから、活用しない選択肢はありません。
群れてつながることができるので、孤独死になることもありませんから、究極の孤独死対策といっても過言ではありません。