べったり親子の末路とは

べったり親子の末路とは

■いつまでも親離れ・子離れができないと悲劇となりますよ!

世の中には、様々な家庭環境がありますが、最近、親子が仲良しで常に行動を共にしているケースを見かけます。

傍から見れば、親子仲睦まじい様子に見えるのですが、子がすでに成人しているにもかかわらず、べったり状態であるとすれば、それはどうなのかと疑問に思うことも少なくありません。

特に問題なのは、子が定職にも就かずに親にべったりしているのであれば、なおさらです。

べったり親子とは、定義はありませんが、親子が相互依存関係になってしまうところに、問題があります。

子は一定の年齢になれば、職に就いて精神的にも経済的にも親から自立していくのが本来の姿です。

ところが、就職活動に失敗したり、会社を離職後、再就職活動に失敗して、家にこもり、親に依存する関係が続いてしまうことが要因です。

中には、精神疾患を発症させたり、障害を持っているがために就職が難しくなってしまうケースもあります。

子にとっては、家事全般を親にまかせることができ、仕事をしなくても親の収入で生活できるため、とても居心地が良いので、職に就いて自立する意識や主体性が薄れてしまいます。

親の方も子離れができずに子を過干渉してしまうことも問題です。

それが時間の経過とともに親子関係が依存関係が強まり、べったり親子になってしまうのです。

べったり親もさすがにそれではまずいと思い、子を就職させようと知人や友人にアプローチして、簡単に就職できると思い込んでいるケースも多いです。

ところが、世の中はそんなに甘くありませんので、大概そのようなケースでは就職もうまくいきません。

べったり親子は、親子関係の依存度が強すぎて、社会性に欠けているので、就職や結婚等の人生の岐路で的確な判断ができなくなります。

ただし、べったり親子の依存関係も終わりを迎えるときがやってきます。

それは、親が要介護や亡くなった時に子を支えることができなくなるからです。

親が要介護となった時、子は親の介護を行いますが、子自身には収入がないため、介護の期間が長くなると家計が破綻してしまいます。

さらには、子も親の面倒を見ることができなくなることもありますし、子も自分自身で生活していく気力がないため、共倒れとなることもあります。

親子で生活していながら、孤独死となってしまうのです。

また、親が亡くなった時、子は社会性がないため、何をすればいいのかわからず、遺体を放置してしまうこともあります。

他にも、親の年金収入に依存している場合は、親の死亡を隠したまま不正に年金受給を行うこともあります。

そういう意味では、べったり親子の末路は悲惨であると言わざるを得ません。

動物の世界では、親が積極的に子離れを実践していますが、これは、きびしい生存競争に打ち勝つためです。

動物でさえもこのように子離れしているのに、人が子離れ・親離れできなくては、情けないということです。

ニートやひきこもりは親に依存しているだけで、未来はありません。

さっさと親離れして、自立への道を歩むのが本来の姿であることを自覚して行動しましょう。