■母親にとって育児をしないで子供と別れることは辛い現実が待っています!
社会情勢の変化により、家庭環境にも大きな変化が表れています。
家庭内の問題で増えているのが、離婚です。
今や離婚すること自体、珍しいことでもなければ、罪悪感もないのも事実です。
好きで一緒になった夫婦が、時を経て、考え方や生き方の相違、あるいは経済状況の悪化、親族関係の悪化などにより、価値観や生活状況が変わったため、別れることになるのは、当然の結果です。
離婚は夫婦間だけなら問題ないのですが、子がいる場合には、親権が絡んでくるので、夫婦それぞれの立場や状況により、対応も異なります。
一般的には、子がいる夫婦が離婚した場合は、90%くらいの確率で、母親が親権を取ります。
これは、子育てを担当しているのが母親が中心という家庭が多いのに起因しています。
子育ては、女性が向いているというのも事実ですから。
いわゆる「母性優先の原則」が働いているわけです。
一般的には協議離婚の際に、夫側は、養育費の支払いや面会交流等の条件を整えてから離婚しますが、現実は養育費を支払いをしなかったり、途切れてしまうケースが多いです。
ですから、シングルマザーに貧困家庭がが多いのも頷けます。
しかしながら、離婚の際に夫側が親権を取ることも圧倒的少数派ながら、あるのも事実です。
いわゆるシングルファーザーとなって、子育てをしていく男性のことです。
父子家庭として生きていくのは大変ですが、頑張っている方もたくさんいます。
父子家庭が発生するということは、離婚により、親権を取れなかった妻側も当然ながら少数派の扱いとなります。
離婚で親権を取れなかった妻のことを「別居母親」といいます。
別居母親というネーミングは、いいイメージを持てませんので、適切とは思いません。
それよりも離婚で妻側が親権を取るのが当たり前と思い込んでいる方が非常に多いのも事実です。
ですから、親権を取れなかった妻は、親族間だけでなく保育園や幼稚園、学校等で噂話が広がって、世間から冷たい視線を浴びることも多いです。
なぜ親権を取ることができなかったのかと、直接聞かれることは少なくとも、問題のある母親であるというレッテル貼られてしまうのも事実です。
事情は人それぞれですが、元妻として子の親権を取れなかった理由としてあげられるのは、
1.不貞行為
不倫や浮気に走る方もいますので、その相手と一緒になる場合、子が邪魔になることもあるので、親権をあえて取らないという方もいます。
中には、新たな自分の夢や目標ができたため、子育てを断念して、離婚するケースもあります。
2.病気や事故
子育てには、体力と気力も必要ですが、元々体が弱かったり、病気や障がいを持っている場合は子育てをすること自体が難しいです。
離婚すれば、育児だけでなく、ひとり親として仕事もしなければ生活できませんが、病気を持っているとそれも難しいです。
中には、子育てのストレスから、ギャンブルや酒に溺れてしまう方もいます。
交通事故やトラブルに巻き込まれてしまい、子育てができなくなった方もいます。
3.夫側の家族の意向
夫やその両親、兄弟等の親族が絶対に親権を妻側に渡さないという強固な対応に出た場合、夫側が子供を渡さず、そのまま生活していると「監護の継続性」という点が考慮され、裁判を行っても親権が夫側に行きます。
別居する際に子を預けたままにしておくと取り返すのは難しくなります。
以上です。
子供を産んだ方にとっては、親権を取れなかったということは、子供と離れたという重い現実に直面するだけでなく、母親失格という目で見られることも多いので、生きづらく感じられます。
それでも、面会交流等を通じて、子供と再会することもできますし、SNSでつながることもできます。
世間のバッシングを気にしていたら、何もできません。
不本意にして子育てを離れることになったとしても、子を思う気持ちは持ち続けて、新たな人生を歩むことに専念してください。
「親はなくとも子は育つ」というように、いつまでも過去に固執せず、未来を切り開くという覚悟が求められます。