■問題ある兄弟を抱えることは、大きなリスクとなります!
どこの家庭にも、それぞれ事情というものを抱えています。
家庭円満であれば、問題ありません。
ところが、家族の中に問題を抱える者や支援が必要な者がいる場合、相当な負担を強いられることになります。
そこで今、浮上してきている問題が「兄弟リスク」です。
兄弟リスクとは、兄弟の中に、ひきこもりやニートのように働かない者がいたり、精神疾患や障がいを抱えていたり、トラブルを引き起こすような反社会的な者がいるために、精神的にも肉体的にも経済的にも負担を強いられ、足を引っ張られることをいいます。
兄弟同士で支え合う分には問題ないように思われますが、支える側の立場からすると、「いくら兄弟だからといって何で仕事をしない弟のために援助しなければならないのだ」と思うでしょう。
兄弟に対する扶養義務というものはありませんが、情けをかけているつもりが甘やかせているということに気付かなければなりません。
また、家計を圧迫するのは必然のことです。
支援が必要な兄弟を抱えるがゆえに、結婚話が破綻したり、離婚に至るケースもあります。
また、親が元気なうちは問題が表面化しませんが、ひとたび、要介護になったりすると、その面倒を見ることをめぐって対立になることもあります。
親が亡くなった場合は、遺産分割でもめることもあります。
問題ある兄弟を抱えると、このような人生の節目ですべてトラブルが発生してしまうことが想定されます。
ひきこもりやニートの場合は、パラサイト状態であり、単なる甘えでしかありません。
きびしい家庭であれば、親がしっかり教育していれば、家から追放したり、勘当しているはずです。
最も最悪なのは、兄弟全員がひきこもりやニートや精神疾患やトラブルメーカーだったりするケースです。
支える人がいないわけですから、もうこうなったら、その家庭は破滅か沈没しかありません。
孤独死に至ることもあり得ます。
そのような兄弟リスクが発生しているならば、負担を軽減するためにどのような策を立てればいいのか、家庭内はもちろんのこと、専門家の意見も聞いてみる等、事前の対策を講じることが必要不可欠です。
兄弟リスクが巨大リスクとなる前に手を打つということです。
昔のように兄弟が多かった時代は家庭内で支えてくれる兄弟もいましたが、今の少子化の時代では、兄弟であっても支えきれないのが現実です。
雇用環境が厳しい時代ですが、自立した生活をできるように指導していくことが求められます。