■フレイルをチェックすることで、健康寿命を延ばし、孤独死対策にも役立ちます!
健康寿命を延ばそうとする取り組みは、高齢者のみならず、各自治体でも盛んに行れています。
そんな中で、要介護となる一歩手前の段階で、健康寿命を延ばす取り組みを行うことこそ、重要であるという動きが出てきています。
要介護となる前の段階のことを「フレイル」といいます。
フレイルとは、「Frailty(フレイルティ)」(虚弱や老衰)の日本語訳したもので、略称としてフレイルと命名されました。
要するに、要介護になる前に、加齢によって、認知機能や運動機能の低下に関する項目を確認することで日常生活の改善を求めることです。
フレイルの状態になると、身体能力の低下により、転倒しやすくなったり、病気が治りにくくなったりします。
したがって、フレイルの状態に早く気が付くことで、要介護にならずにすむので、本人だけでなく、家族や周囲の支える方にとっても助かる訳です。
具体的なチェック項目としては、
1.握力の低下
2.身体活動量の低下
3.歩行速度の低下
4.疲れやすさ
5.体重減少
6.社会交流面の減少
7.低栄養
8.精神疾患
本来は1~5までですが、やはり足りませんので、肉体面のみならず社会面や精神面も含めています。
3項目以上該当する場合はフレイル、1~2項目の場合は予備軍であるプレフレイルです。
特にひとり暮らしの方がフレイルの状態になると、孤独死につながりかねないのは言うまでもありません。
上記項目には経済面が含まれていませんが、孤独死防止のチェックに使用する場合は、経済面も確認しておく必要があります。
運動面で該当する場合は、スクワットや片足立ちなどの運動を取り入れることで改善されます。
健康面で該当する場合は、食生活を見直し、栄養価の高い食べ物を取り入れたり、歯の検査や治療をすることで改善されます。
精神面で該当する場合は、地域の活動や趣味等のサークル活動に参加して、つながりを増やすことで、日常生活に刺激を与えることで改善されます。
その意味では、孤独死防止対策としてもフレイルのチェックは必要不可欠なものであると言えます。
フレイル対策としては、自治体や地域包括センターが主となり、診療所や病院、介護施設、訪問看護ステーション等の医療や介護の専門職と連携しながら、啓発活動を行っていくことが望まれます。
超高齢社会の中で、健康寿命を延ばし、孤独死防止にも役立つためには、フレイルのチェックすることから、はじまります。
エンディングノートの記入も大事ですが、フレイルのチェックを行いましょう。