特養に入所するメリットとは

特養に入所するメリットとは

■特養は、入所するまでが大変だけど、入所できるとメリットが多いです!

先日、特別養護老人ホームに入所される方のサポートを行いました。

具体的には、転居に伴い、介護タクシーの手配から、付き添い、入所にあたる事務手続等です。

特別養護老人ホーム(略称、特養)とは、在宅での生活が困難な状況にある要介護の高齢者が入所できる介護保険施設のことです。

まず確認すべき点は、入所にあたる条件は、以下のとおりです。

1.65歳以上で要介護3以上の方

2.40~64歳で特定疾病が認められた要介護3以上の方

要介護3以上になると在宅介護を行うのも限界があるため、特養に入所したい、あるいは家族が入所させたいというケースが増えています。

そうなると、有料老人ホームに入るか、特養に入るかの選択となるわけです。

しかし、有料老人ホームに入るには、どうしても経済的に負担が大きいのも事実です。

ですから、有料老人ホームに入るよりも、特養に入所を希望する方が増えるわけです。

では、特養に入所するメリットとは何か考察してみます。

1.費用が格安

有料老人ホームと比較すれば、毎月の施設利用料は、半分以下の金額です。

それは、介護保険の適用があるためです。

月額10万円以下のケースもあります。

また、入居一時金もかかりません。

経済的に困窮している方や家族にとっても、費用の負担軽減となります。

2.終身にわたり、サービスを受けることができる

長期間の入所が前提となるため、体調を崩さない限りは、一旦入所すれば、お亡くなりになる直前まで滞在できます。

終の棲家ともいえます。

3.ケアの充実

専門スタッフの設置基準があるため、専門的なケアを受けることができます。

以上がメリットです。

特養の場合、メリットばかりが強調されがちですが、当然デメリットもあります。

1.入所するまでに時間がかかる

入所希望者が多いため、施設の受け入れ人数が追い付いていません。

ですから、入所の申込を行っても、数か月から数年待つこともよくある話です。

そのため、入所を待っている間に、お亡くなりになるケースもあります。

2.要介護3以上でないと入所できない

要介護3以上が原則であるので、要介護1~2の方は、特例でないと入所は難しいです。

3.医療体制が充実していない

例えば、食事を取ることが難しくなれば、胃ろうや経管栄養となりますが、その場合、医療体制が充実していないため、対応できず、退所となり、他の病院へ転院してもらうことになります。

ですから、医療依存度が高くなると特養では対応できず、せっかく入所しても退所となってしまうケースもあるのです。

以上です。

それでも、メリットが多いので、介護に限界を感じる前に、特養への入所を検討してみるのも賢明な選択です。

間違っても介護のために、離職するような行為は避けるべきです。

介護に関しては自分や家族だけで判断せずに行政や専門家に相談してみることをおすすめします。