■急増する死後離婚とは一体どのようなものなのか!
超高齢社会の中、家族関係にも変化が表れています。
長年、夫婦として暮らしていても、亡くなった後に、同じお墓に入るとは限りません。
むしろ、夫が先に亡くなった場合、同じ墓でなく、違うお墓に入りたい、あるいは海や山に散骨してほしいという方も増えています。
このように、夫婦が同じお墓に入らないケースを「死後離婚」といいます。
死後離婚と聞くと、亡くなった後に離婚するように思われますが、亡くなった後に離婚できるわけではありません。
ただし、妻が夫の親族と別離することはできます。
今、死後離婚が増えているのは、亡くなった配偶者の親族との関係を断ち切りたいと思う人が増えているためです。
それは、配偶者が死亡したならば、配偶者の親の介護や面倒を見たりすることや、配偶者の兄弟姉妹との付き合い等に関わる必要がないためです。
死亡前から、微妙な人間関係であったならば、なおさらです。
手続的には、市区町村役場に、「姻族関係終了届」を提出すれば、完了します。
どうしても夫あるいは妻の親族と縁を切りたい場合は、提出するとよろしいです。
相続においては、この姻族関係終了届を提出しても夫または妻は相続人の地位を失うわけではありませんので、ご心配なく。
また、同様に遺族年金の受給権も喪失することもありませんので、もらうことはできます。
離婚も増えていますが、今後、配偶者の死亡に伴い、あっさりと死後離婚してしまうケースも増えていくことでしょう。