■食べることが出来なくなったときに対応する方法とは
寝たきりや口から水分や栄養を補給するのが難しい状態になった時に、どうするでしょうか。
最近では、胃ろうが注目されています。
胃ろうは確かに栄養補給の効果がありますが、それでも胃ろうがどうしてもいやだと言う方もいます。
そこで、胃ろう以外の選択肢として注目される抹消静脈栄養があります。
抹消静脈栄養とは、点滴のことです。
手足の静脈に針を刺して栄養補給を行います。
消化管が機能していなくても、栄養を摂取することができます。
ただし、一日に投与できるカロリーの上限が1000キロカロリーなので、十分なエネルギー量は摂取できません。
通常は、一時的な措置として行われます。
しかし、胃ろうで誤嚥(ごえん)を起こした時には、抹消静脈栄養に切り替えることもあります。
この場合、高濃度の輸液を入れる場合には、首・鎖骨・太ももの付け根などの太い静脈からカテーテルを入れて、栄養と水分を補給します。
これを「中心静脈栄養」といいます。
この方法ですと、長期間実施が可能です。
ただし、デメリットとしてカテーテル挿入部から菌が入り込むと感染症にかかりやすいため、敗血症がおこりやすい点があげられます。