■交渉するときは下準備とシミュレーションが必要です!
人生、波風立たず、平穏無事に過ごせれば幸いですが、そういう訳にはいかないのも人生です。
思いがけず、事件や事故に遭遇したり、金銭や人間関係でのトラブルに巻き込まれたりします。
そのようなときは、相手方と話し合いを行うことで解決への道を探ることもあります。
事件や事故・トラブルに対して、相手方との話し合いを行うことを交渉と言います。
交渉する前には、必ず下準備が必要です。
まずは、相手方のことの情報収集を行います。
相手方と面識がある場合もあれば、全くない場合もあります。
相手がどのような人物かわからないときは、特に気を付けなけれといけませんので、できる限りの情報を把握しておくことで、落ち着くことができます。
次に話し合いのシミュレーションをしておきます。
要するに、交渉の場で話す内容をあらかじめ想定しておく想定問答のようなものです。
シミュレーションが多ければ、相手に対応するだけの引き出しも多くなりますから、話し合いを有利に持ち込むことができます。
そして、実際に交渉するときにはいくつかの注意点があります。
1.交渉相手を確認する
交渉とは当事者間の話し合いが原則ですが、相手方の親や兄弟が代わりに出てくることもあります。
相手方が未成年であれば、親権者の同席や発言は認めても、最終的には本人とも話をするべきです。
成年者であれば、交渉相手ではない人の発言を認めるべきではありません。
離婚時に、親がしゃしゃり出ることもありましたが、とんでもないことです。
当事者ではないため、退席を求めました。
2.連絡手段を確認する
直接、会うまでのやり取りは電話または手紙がよろしいかと思います。
間違ってもSNSでのやり取りは、止めておきましょう。
以前にメールで話し合いをしたいというメッセージをもらったことがありますが、こういう手法を使う人は、何か腹に一物を持っているので、気を付けましょう。
手紙を活用するのは、問題ありません。
3.交渉場所を確認する
相手方と直接会って交渉することになった場合、どこで話し合いをするのかが大事です。
自宅に招き入れるのは、なるべく避けるべきです。
相手方が感情的になったり、暴力に走ったりすると大変なことになりますから。
できれば、喫茶店や静かな場所で話し合うのがよろしいでしょう。
4.メモを取る
交渉の場での話した内容を議事録代わりにメモを取っておきましょう。
そうしないと、記憶が曖昧になるのと、言った言わないの水掛け論になってしまう可能性があるためです。
録音するのも有りだと思いますが、相手の承諾を取るのは難しいので、録音機を忍ばせておく手もあります。
以上です。
交渉の結果、解決すれば、和解や示談となります。
書面に残しておくことで、その後のトラブルも回避できます。
交渉が平行線であれば、さらに話し合うか、裁判にするか検討してください。
交渉が失敗に終われば、裁判に持ち込むこともあります。
このように見ると、交渉するという行為は、高度なことであります。
自分で話し合いの場に出るのは難しいと思うならば、弁護士を活用するのも有りです。
費用は掛かりますが、安心できます。
交渉することは、いかに冷静沈着でいられるかがポイントです。
感情的になると、相手も剝きになりますから、気を付けてください。
ひとりで考え込まず、専門家に相談してみてください。