ビジネスケアラーが進むべき行動とは

ビジネスケアラーが進むべき行動とは

■仕事と介護を両立させるために、するべきこととは!

超高齢社会の中で、要介護者も増加しています。

自分の親あるいは兄弟姉妹が要介護者となると、同居していれば、必然的に介護をしなければならなくなります。

それを担うのが、自分自身であったり、配偶者がいれば、配偶者に担ってもらったりする等により、生活が大きく変わります。

介護をする立場となって、大きな問題となるのが、仕事との両立です。

仕事をしているときは、仕事に集中しますが、家に帰れば、自分のことよりもまず、介護活動を行わなければならなくなります。

そのように、仕事と介護を担う方をビジネスケアラーと言います。

介護のために仕事を離職する方もいますが、経済的なこともあり、仕事を続けながら介護をするという道を選択したわけです。

ビジネスケアラーになると自分のプライベートの時間が大きく減少します。

それが飲み会だったり、趣味に費やす時間が少なくなるので、精神的にストレスが溜まります。

介護に関しては、経験した人でなければわからないことも多々あります。

要介護度により、その負担は変わりますが、食事や排泄、入浴の介助をするだけでも、かなり精神的にも肉体的にも負担となります。

育児を経験したことがある方なら、その負担というものがわかると思います。

介護も育児も人の面倒を見るという点は同じです。

ただし、大きく異なる点は、育児は子の成長に伴い、年々負担が軽減していきますが、介護はその反対に負担が増えていきます。

そして、介護の一番つらい所は、終わりが見えないという点です。

要介護者が施設へ入所する、あるいはお亡くなりになれば、負担はなくなりますが、それがいつなのかわからないので、どこまでがんばればいいのかがわかりません。

介護の負担が大きくなると仕事にも影響を及ぼします。

当然の如く、疲労やストレスを抱えながら仕事をしなければならないので、効率も落ちます。

職場の理解が得られない場合は、残業や休日出勤も命じられることもありますので、介護する時間も少なくなります。

そうなるとビジネスケアラー自身だけでなく要介護者にも悪影響を及ぼします。

最悪の場合、共倒れになる可能性もあります。

ですから、介護が始まった段階で介護の専門家や行政、地域包括支援センターに相談をしてみることをおすすめします。

要介護者の状態をみて、適切な助言をもらえるでしょう。

介護というものは、決して一人で行わなければならないものではありません。

家の中のことですから、家族がすべてを担わなければならないという訳ではありません。

ですから、必要に応じて、介護保険のサービスを利用してください。

恥ずかしいことでも何でもありません。

訪問看護であったり、デイサービスやショートステイを利用する等のサービスを利用することで、介護の負担軽減になります。

そうすれば、仕事に集中できます。

また、要介護者にとっても介護保険のサービスを利用した方が気分転換につながることもあります。

仕事と介護の両立は、苦しいことではあります。

それでも、ひとりで頑張りすぎず、専門家に相談する、あるいは介護保険のサービスを利用してください。

介護生活が終わったとき、一回り成長した自分がいることに気が付くでしょう。