■静かなブームといわれるエンディングノートとはどんなものか
エンディングノートとは、自分にもしものことが起こったときのために、伝えておきたいことをまとめてノート形式で記入しておく書き込み式ノートのことです。
別名「遺言ノート」とも言われます。
一般的にエンディングノートは4つに構成されています。
1.「自分史」今までの人生についての振り返り
2.「遺言その他」遺言や介護・終末医療についての希望
3.「財産整理」財産の整理と形見分け
4.「葬儀とお墓」死後の葬儀やお墓についての希望
つまり、「遺言ノート」の名のとおり、遺言が中心となっています。
遺言だけでなく、遺言とその周辺にあるものをまとめて考える、頭の中を整理するために誕生したものといえます。
エンディングノートの役割は、「将来発生する問題を提起し、それに対する自分の回答・希望を考え、記入し、その内容を対策として実行するもの」です。
ノートを見ることにより、介護や葬儀などの問題に気付くことができます。
また、生前贈与や成年後見制度などの選択肢を知ることもできます。
自分でよく考えながら、あるいは家族とも相談しながら記入するのです。
ただし、書いただけでは、法的拘束力はありません。
そこで、記入した内容を対策として実行する必要があります。
それでは、なぜ対策が必要なのでしょうか?
それは、何もしないと思いがけず、トラブルが発生してしまうためです。
だからこそ、こうしたトラブルを回避するためにノートの記入が必要なのです。
ノートを記入するということは、自分自身のためだけでなく、愛する家族のためにも必要なことなのです。