■生きているときに戒名を付けてもらっておくことは、自分や家族のためにも安心です!
終活がブームになって久しいですが、その終活の一環として、葬儀やお墓に関して自分らしさを求めるケースが増えています。
その中で、最近、行われるケースとして増えているのが、「生前戒名」です。
生前戒名とは、生きているうちに自分の戒名をつけておくことです。
戒名は一般的には、菩提寺の住職が付けるケースが多いです。
住職がその方の性格や生きざまに見合った文字を使用します。
遺族にとっても亡くなった方にとっても、納得がいけば問題ありませんが、中には納得がいかないこともあり得ます。
そのような不満を解消するうえでも、生きているうちに自分が納得した文字を用いて戒名をつけるという行為は、極めて自然な流れです。
もちろん、自分に見合った文字を付けるわけですから、それなりに、調べたうえで付けることになります。
自分で納得した文字を使用して付けた戒名が葬儀や法要に用いられれば、それは、自分らしさを演出したことになりますので、故人も浮かばれるのではないでしょうか。
生前戒名を付けるのは、個人の意思ですから自由です。
ただし、菩提寺に相談せずに生前戒名をつけると問題となることもあります。
寺にもよりますが、戒名を付ける権限を踏みにじる行為を認めない住職もいます。
したがって、せっかく付けた生前戒名が用いられることなく、住職がつけた別の戒名になってしまうこともあります。
また、生前戒名を付けたことを家族に知らせておかないと、いざというとき、生前戒名の存在を知らないがため、菩提寺の住職や納骨するお寺の住職に戒名を付けてもらうことになってしまうことになります。
菩提寺がない場合も、納骨する予定の寺と事前に相談しておくことでトラブルを回避することができます。
ちなみに生前戒名と住職がつけた戒名とで、結果的に二つの戒名を持つことになったとしても、それ自体は問題ありません。
二つとも位牌にする方もいます。
自分の戒名なのだから、自分自身で付けたいという想いを叶えるためには、家族や菩提寺の住職ともよく相談しておくことは必要不可欠であります。