■ニュースでも話題となった所有者不明の土地が急増する背景とは!
今、全国各地で所有者が不明の土地がたくさんあります。
面積にすると、九州全土よりも多いそうです。
国土の2割程度は、所有者不明となっているわけです。
特に山林や農地が多いです。
そうなると不都合なことが出てきます。
自治体による公共用地の取得の際に、所有者を調べると何代も放置されたままとなっているため、相続人の調査と連絡、確認に手間がかかるため、思うように進まないのが実態です。
当方もこれまでに所有者不明の土地の相続人調査のお手伝いをしたことがありますが、相続人が30人超いました。
それだけいると戸籍謄本等の収集だけでも手間がかかります。
また、相続人が全員わかったとしても連絡先を調べることとあわせて、連絡調整を行うのが大変なことです。
これだけ相続人が多いと手続するのは至難の業でしかありません。
なぜこのようなことが起きるかといえば、不動産に関して相続の登記をしていなくても刑罰もないためです。
今になって法務省や各地の法務局は相続登記の重要性を唱えていますが、時すでに遅しといった感があります。
こうした事態にさすがに政府や法務省も危機感を感じ始めたようで、有識者会議を開いて、手続を簡易にできる方法を検討しているそうです。
簡易にしてでも手続が進む方向性にしないと、将来、土地を有効活用することができなくなります。
現行制度を見直す等相続の在り方を考えていく時期に来ているともいえます。
やはり、一定の時期以内に相続登記をしないとペナルティを与える等の政策を盛り込むことも必要となるかもしれません。
所有者不明とあわせて、海外資本による土地買収に関しても規制を盛り込むことも必要です。
土地問題は、国家戦略上も重要課題ですので、上記内容を政策として反映してほしいものです。