■情報化社会ならではの相続手続とは
現代社会では、シニア世代でもパソコンやスマートフォン等を利用する方は多いのですが、シニアに限らず、若い方でも亡くなってしまったときに、デジタルデータの処理に苦労しているケースは増えています。
デジタルデータとは、パソコンやスマートフォンあるいはネットバンキングやSNS等です。
パソコンであれば、相続する方がそのまま利用するにしても解約するにしてもプロバイダーに連絡をします。
パスワードが不明であったとしてもプロバイダーも利用者が亡くなった場合は、承継という名義変更で対応してもらえるところが大半です。
ただし、プロバイダーによって対応が異なることもありますので、確認してください。
携帯電話やスマートフォンも携帯電話会社に持ち込み、確認しますが、承継や解約手続きを行います。
パスワードがわからないとデータの移行はできないこともありますので、その点も確認してみます。
その他にネットバンキングがある場合も相続手続が必要ですが、その口座の存在自体を知らないとせっかくの財産であっても眠ったままとなってしまいます。
また、株や先物取引や外国為替証拠金取引等のFXのネット口座がある場合も同様に存在を知らないと逆に大損しているケースもあり、負債を抱えることになることになります。
ネットバンキングや株やFXは運営会社に連絡して口座を凍結してもらってから、相続手続を行うことで財産が移行されます。
SNS(ブログ・フェイスブック・ツイッター・インスタグラム等)は、そのまま放置していても問題ないように思われますが、長期間ログインしないと乗っ取られたり、悪用される可能性もありますので、できる限り、削除しておくことが望ましいです。
いずれにせよ、デジタルデータは本人でしかわからないことが多いので、いざというときに困らないように事前にIDとパスワードをメモしておく、あるいはエンディングノートに記入しておくことが望まれます。