超単身社会とは

超単身社会とは

■これからの世の中は、ひとり暮らしの方が急増するので、大変困難な時代となります!

超高齢社会が進む中、世帯構成にも影響が出ています。

65歳以上の高齢者がいる世帯では、2015年現在では2372万世帯。

そのうちの3割にあたる746万世帯が夫婦のみの世帯です。

そして、ひとり暮らしの単身世帯は624万世帯です。

ですから、高齢者のいる世帯の半分以上は夫婦のみかひとり暮らしをしていることになります。

要するにこれは、子と同居していないのが過半数であるということです。

そして、これから起こるのは、ひとり暮らしの世帯が急増することです。

これは、高齢者に限らず、若年層や中年世代でのひとり暮らしの方が増えるのです。

ひとり暮らしの方の割合が増える社会を超単身社会と言います。

20年後にはひとり暮らしの方が全人口の半分にもなると予測されています。

それは、ものすごい影響が及びます。

ひとり暮らしなら、子育てや介護を行うことはありません。

つまりは誰かを世話をすることはないので、支える側よりは支えられる側になる人が増えるということになります。

そのようなひとり暮らしの世帯ばかりでは家族制度が崩壊してしまう現象となります。

では、なぜひとり暮らしの方が増えるのでしょうか?

ひとり暮らしをする理由は、核家族化・無縁化・貧困化といったことが考えられます。

核家族化は、子の独立や配偶者との離別や死別、親の死別、あるいは生涯独身といった事情があります。

無縁化は、人と関わることを避けてしまう現代人の気質が影響して、ひきこもりが増加しているのも事実です。

貧困化は、終身雇用制の崩壊により、非正規社員の増加や離婚や病気等の原因で働くこともままならず、貯金もできないため、生活するだけでやっとの状況で結婚できない人が増加しています。

ひとり暮らしが絶対に悪いわけではありません。

ひとり暮らしのメリットは、誰の気兼ねもいらず自由であるということです。

ひとり暮らしのデメリットは、話し相手がいないことといざ病気になったり困ったときに助けてくれる人がそばにいないことです。

ひとり暮らしの経験がある方ならわかりますが、病気等で寝たきりになると心細くなります。

ずっと家にこもっていれば、認知症になる方も多いです。

また、孤独死のリスクも高くなります。

そして、ひとり暮らしをしている方が亡くなったときは大変です。

何をしなければいけないのか、わかりますか?

人が亡くなった後には、葬儀・お墓・相続・遺品整理が待ち受けています。

ひとり暮らしの方の場合、これらを遺族が行うのですが、遺族が遠方にいたり、交流がない場合もあります。

その場合、専門業者が家族の代わりとなってお手伝いします。

ひとり暮らしの方が亡くなると、残された方に迷惑をかけることも多々あります。

したがって、あの世へ旅立つときに備えておくこと、つまりは終活を行うことがますます重要な社会となります。

超単身社会が待ち受けるのは、孤立する人の増加ですから、いかに親類・友人・知人・地域や民間団体等の他者とつながっていくことが求められます。

それこそが、自分自身へのセーフティネットとなり、安心して旅立てることになります。

ひとり暮らしの方こそ、ぜひ終活に取り組んでいただきたいと思います。