■人生の最後の場面をあらかじめ想定しておくことは大切です!
終活がブームとなった現代では、死について語ることは、決して縁起が悪いことではありません。
むしろ、老い支度や亡くなった後の準備をすることを賞賛する声もあります。
そのような中で、幸せな形で最期を迎えたいと切に願う方もたくさんいます。
そのような自分にとって、最高の形で臨終を迎えることを考えるために生まれた言葉が「臨終学」です。
この臨終学という言葉は、一般的なものではありませんし、臨終学という学問が創設されているわけでもありません。
しかし、ご臨終に至るまでに何をすればいいのか、考えておくことや、臨終の苦しみを和らげることを準備しておくことは、終活にもつながることであります。
「60歳からの幸せ臨終学」(志賀貢)という著書があります。
50年以上、看取りを行った医師による著書ですので、様々な臨終の場面を見てきた経験から語られています。
臨終とは人として、最期に必ず通る道なのですから、どこで、誰に看取られて旅立ちたいのかということを想定しておくことで、心に余裕もできてくるのではないでしょうか。
家族に看取られたい方も多いでしょうが、それぞれ事情を抱えていたり、遠距離であったりすれば、看取られることは難しいかもしれませんが、そのような希望があれば、伝えておくことも大事です。
特にひとり暮らしの方は、孤独死という問題にも直面します。
孤独死は誰にも看取られずに亡くなるので、その対策が必要不可欠であるのはいうまでもありません。
臨終という人生の最後の場面にこそ、その方の人生観や生きざまが現れるのではないでしょうか。