遺留分

遺留分と生命保険の関係とは

■遺言と生命保険の関係を理解しておきましょう!

先日、遺言の作成をしたいという方から、ご相談を受けました。

遺言で全財産を長男にあげたいと考えているが、それだと二男が遺留分を請求してくるのではないかとのことでした。

長男は同居しており、遺言者である母親と二人で暮らしています。

一方、二男は、結婚して遠方にて暮らしており、年に1回程度、家族を連れて実家に戻ってくるそうです。

ただし、二男は事業をしておりますが、経営状況が芳しくなく、母親にも事業資金を融通してほしいとたびたび催促してくることもあるとのこと。

少し融通を聞かせてはあげたものの、何度も同じことが続きました。

そんな二男には愛想も尽きたようで上記のような遺言を作成したいのだそうです。

ただし、母親が加入している生命保険のことでも相談があり、生命保険金も遺留分の対象となるのか心配しておりました。

生命保険に関しては、遺留分の対象外です。

ですから、現在は、保険金の受取人は長男になっているので、受取人の変更も検討していたそうですが、説明したところ、ご納得いただいたようで、受取人の変更はせずにそのままにしておくことになりました。

生命保険に関しては、遺言とは別の扱いとなりますので、遺留分対策としても活用できます。

遺言を遺す際には、生命保険の活用もあわせて考えておくことが賢明です。

遺留分減殺請求の合意書とは

■何事も書面に残しておくことが後のトラブル回避につながります!

遺産分割でのトラブルを避けるために遺言を残す際、注意しなければならないのは遺留分です。

遺留分とは、一定の範囲の相続人に残さなければならない相続財産の一定割合です。

例えば、夫が愛人に全財産を遺贈するという遺言を残して亡くなったとします。

この場合、妻は、相続分の遺留分を侵害されているので、遺留分減殺請求権を行使すれば、遺産の半分は取り戻せます。

遺留分減殺請求は、特に役所に届け出たり、裁判所に何かを提出するような手続ではなく、遺留分を侵害する遺贈や贈与を受けた相手に対し意思表示をするものです。

しかし、遺留分減殺請求を行っただけでは、遺留分の範囲や遺留分の額等は解決せず、当事者間で協議や調整が必要です。

したがって、その協議に関する結果は必ず書面に残しておきます。

これが、「遺留分減殺の合意書」です。

この合意書に盛り込むべき項目としては、

1.遺産に対する遺留分があることの確認

2.遺留分減殺価格弁償分としての支払い義務があることの確認とその支払い方法

3.財産目録の確認

以上を当事者間で書類作成のうえ、署名捺印しておきます。

この合意書の作成は、一般の方には難しいと思います。

その場合は、行政書士等の専門家を活用してください。