葬儀

パーティー葬とは

■明るい雰囲気の葬儀がご希望なら、パーティー葬がおすすめです!

終活でやはり気になるのことの一つが、自分の葬儀をどのようなスタイルで行うのかということです。

葬儀のやり方も従来とは大きく変化し、自由な発想で個性的なものまで出ているのが現状です。

その中で出てきた葬儀の形の一つが「パーティー葬」です。

パーティー葬とは、お別れ会や偲ぶ会をパーティ形式で行う葬儀です。

お別れ会とは、家族葬などにより、近親者のみで葬儀を済ませたあとに、しっかりと準備をしてお世話になった方々を招いて行う告別の方法です。

故人の友人知人や会社関係者等がゆっくりと故人を偲ぶために催すものです。

お別れ会には、祭壇へ献花するセレモニー式と弔礼や献花等の後に出席者が会食を行うパーティー式があります。

パーティー葬は、お別れ会のようにしんみりとしたものではなく、明るい雰囲気の下で行うものです。

内容としては、故人の思い出の映像や好きだった音楽等を流します。

パーティー葬は、ホテルやレストラン等で行われることが多いです。

そのため、故人の生き様や性格、人付き合いのネットワーク等の要素が大きく影響しています。

ある程度、社会的地位が高かった人や人付き合いが多かった方、規模の大きな会社経営者だった方等が好むスタイルです。

ですから、一般の方には馴染まない型式とも言えます。

パーティー葬には、決まった形式というものはないので、自由に企画することができます。

ホテルやレストランとの打ち合わせで、どこまでが演出可能なのかもきちんと決めておくことが肝要です。

そのため、パーティー葬の企画担当者は、負担が重くなります。

それでも、故人やその家族のために、盛大に開催できるということの意義を考えて取り組む必要があります。

パーティー葬は、準備が大変なだけでなく、費用も掛かります。

また、故人は希望していても、家族の意向により、行わないケースもあります。

そのためにも、確実にパーティー葬を行うためには、生前契約により、葬儀社との打ち合わせを行って、内容や形式もすべて生前に決めておくのが、親族に負担のかからない方法です。

今後、パーティー葬が浸透していくのか、注目して見守りたいです。

自宅葬とは

■時代の流れで葬儀もマイホームで行う時代になっていきます!

終活がブームになって久しいですが、終活において、一番変化が激しいのが葬儀に関することです。

葬儀業界も一昔前とは大きく変わりました。

何といっても、一番大きく変化したのが費用面です。

葬儀の平均費用は、以前は200万円を超えていましたが、業界の杜撰な面が見えてきてたことと、なるべく安く済ませようと考える人が増えたことで、今では、200万円を切っています。

もう一つ大きく変化したのは形式面です。

以前は、親族のみならず、仕事関係等も含め、多くの参列者が集う葬儀が主流でしたが、今では、家族や親族のみでこじんまりと執り行う家族葬が増えています。

その家族葬の場合、斎場で行うケースが多いですが、自宅で葬儀を行いたいという方が増えてきています。

自宅で行う葬儀を自宅葬と言います。

自宅葬のメリットは、何といっても、自宅なので、移動もなく、慣れた場所で葬儀を行えるので、ゆったりと故人とお別れをすることができる点です。

ただし、自宅で行う場合、祭壇や棺等を手配しなければなりません。

自分で用意できる人もいますが、やはり手配するのに手間がかかると思いますので、その場合、葬儀社に依頼すれば、祭壇も棺も手配してもらえるので、早く準備が整います。

また、自宅なので、費用面でも斎場を使用しない分、安く済ませることができます。

自宅葬のデメリットは、自宅なので、参列者が多く入ることができない点です。

それでも自宅のスペースが広ければ、多く参列者が来たとしても対応できます。

また、自宅なので、隣近所の方に、身内が亡くなったことが、わかってしまいます。

特に、団地やマンション等の集合住宅に住んでいる方が自宅葬を行う場合、管理者に確認しておいた方がよろしいです。

経済的な理由もあり、葬儀の簡素化の流れが加速しています。

葬儀における一つの選択肢として、自宅葬を行う方が今後増えてくるのではないかと思います。

民生葬とは

■葬儀も不況の嵐により、そのあり方が変わってきています!

好景気が続いている割に、実感が持てない方も多いのではないでしょうか。

以前から格差社会とも言われますが、今や、階級社会となり、貧富の差がより拡大しているため、老後の生活にも大きな影響が出ています。

特に問題なのは、アンダークラスといわれる貧困層の方が急増していることです。

その中で、どうしても生活保護を受給せざるを得ない状況となった方が亡くなったケースと、相続人が生活保護受給者であったりするケースでは、亡くなった後の手続にも違いがあります。

特に葬儀に関しては、生活保護受給者が喪主となるケースもあります。

当然ながら、葬儀費用の支払いができないわけです。

それでは、亡くなった親族も報われません。

そこで、生活保護受給者に関して、葬儀を支援する制度として、設けられたのが、「民生葬」です。

民生葬は、「福祉葬」や「生活保護葬」とも言われます。

この制度は、自治体からの葬祭扶助の範囲内で行われますので、各自治体により、支援内容に差があります。

生活保護法により、葬祭扶助が国から支給されます。

亡くなった方が生活保護を受給している場合も支給されますが、葬儀費用を賄える場合は支給されません。

一般的には、火葬のみ執り行われるケースが多いです。

そのため、僧侶もつかないことが大半です。

それでも、中には、僧侶の手配や戒名、永代供養まで支援しているところもあります。

親族がお亡くなりになった後、各自治体の生活支援課や民生委員、ケースワーカーに連絡してもらえば、対応してもらえます。

超高齢社会において、老後の生活状況や雇用環境が厳しい中で、老後破産する方も多いのが実情です。

生活保護に至った時の終活としても、事前に民生葬について、調べておくことも重要なことではないでしょうか。

グリーフケアとは

■最愛の人を亡くした後、寄り添い、立ち直らせることが大切です!

熊本地震や東日本大震災のような突発的な自然災害や交通事故や事件に巻き込まれる等により、身近な家族を突然亡くす方もいます。

長年連れ添った夫や妻、親、子供、兄弟を突然亡くしたときには、心にぽっかりと穴が開いてしまった状態になり、悲しみに沈んでしまうこともあります。

そのような悲嘆に暮れている人に寄り添って立ち直らせようと支援することをグリーフケアと言います。

深く悲しんでいるため、亡くなったという現実を受け入れるのに時間もかかります。

いわば出口の見えないトンネルの中に入ってしまった状態です。

そのままずっと悲嘆に暮れていては、ひきこもりやうつ状態になりかねません。

また、精神面だけでなく、健康面にも体調不良など変調を来たしてしまいます。

状態が悪化するとセルフ・ネグレクト(自己放任)となり、生きる気力を失い、何をするのも面倒になり、仕舞にはごみ屋敷となり、孤独死にまで至るケースもあります。

したがって、このどん底状態から抜け出すためにもグリーフケアの必要性が出てくるのです。

このような沈んだ精神状況で寄り添う人がいるだけで、どれほど心強いかお分かりになると思います。

グリーフケアは、医療従事者やカウンセラーの他、葬儀社や住職・牧師などの宗教関係者等も研修を受けてケアを実践しています。

悲嘆から一日でも早く立ち直り、生きていく力を回復できるようになることをサポートできるようにしていきたいと思います。

遺体ホテルとは

■火葬場不足を補う新たなビジネス形態とは

多死社会の中、亡くなる方の数は増えています。

しかしながら、首都圏や大阪等の都市部においては、火葬場が不足しており、その需要に答えきれていない状況です。

火葬場を増やしたくても建設予定地の住民から反対運動を起こされてしまい、建設計画が容易には進みません。

火葬場不足のため、中には、1週間以上待たされることもあります。

火葬できない間は、どこかで、遺体を一時的に安置しておく必要があります。

その安置する場所が「遺体ホテル」です。

火葬を待つ間に安置しておく場所として始まった新たなビジネスモデルです。

遺体ホテルでは、遺体だけでなく、遺族が泊まることもできます。

また、遺体ホテル内で葬儀をあげることもできます。

価格も安いので、これからニーズがあると思います。

1泊で1万円を切るところもあるくらいです。

既存のホテルで経営状況が良くない場合に、遺体ホテルを始めるケースもあります。

そういう意味では、ビジネスチャンスと捉えてホテル業から葬祭業へシフトチェンジするケースもこれから増えるかもしれません。

ただし、遺体ホテルを始めるというと地域住民への説明会で地域住民から反対意見がよく出ます。

それでも、人はいつか亡くなるものであるということと火葬場不足もあり、避けては通れない問題であるということで理解してもらうしかありません。

火葬場に余裕のある地域では、厳しいかもしれませんが、今後注目のビジネスです。